前作『Wasting Light』(2011年)に続いてニルヴァーナ『Nevermind』のプロデューサー、ブッチ・ヴィグと組んだ8作目。全米8都市で全8曲を録音していく様子を追った映像も話題だが、ロックの歴史を集約したかのような70s~80sハード・ロックをメインに据えつつ、グランジに寄ったり、オーケストラを導入したりと、何でも来い!の構えだ。とはいえ、どこを取ってもフーファイはフーファイなのでご心配なく。リック・ニールセンベン・ギバードジョーン・ジェットら豪華ゲストとジャムを楽しんでいても、デイヴ・グロールのメロディーセンスが霞むことはない。ナッシュヴィルで録ったザック・ブラウン参加曲“Congregation”のルーズな感じが、バンドの成熟と今後の方向性をよく示している。