カブサッキの音楽はライ・クーダーと並んで〈ロード・ムーヴィー的〉だとよく形容されるが、この新作は実際に米国の古いロード・ムーヴィーからインスピレーションを受けたとのこと。英詞の歌モノや音声のコラージュが印象的だが、ライのようなアメリカーナを演っているわけではなく、光の残像みたいなギター音を駆使した、カブサッキ以外の何者でもない、淡く空間的なポスト・ロックアンビエントを披露している。