これまでドラムレッスン名義で数々の名カヴァーを残してきたクリスチャン・プロマーが、トゥルービー・トリオ時代からの縁であるコンポストから、本名で初のオリジナル作をリリース。繊細なピアノ・トラックからダビーなアンビエント、フロアにも対応するディープ・ハウスなど、多彩なアプローチで意外なほどにエレクトロニックな要素を含んでいるが、生音との絡みはやはり絶妙。ジナドゥらを迎えたソウルフルな歌モノも丁寧な作りでじっくり聴けるし、全体を覆うエレガンスで統一感もバッチリ。ジャズを中心とした素養を、ビーンフィールドらとの多様なコラボレーションも含めてエレクトロニックに現代化せんとする試みは静かに野心的だ。豊かな音楽性に酔うも良し、その裏に隠れた実験的要素を探すも良し!