〈音楽好きの人たちに、もう一度その気持ちを思い出させたい〉という一節で始まるロジックのファースト・アルバム。ミックステープ時代からその才能が高く評価され、2011年にデフ・ジャムと契約を交わしていた期待の新人であり、ノー・IDがアルバムの総監督を務める。イージー・Eの“Eazy-Duz-It”を効果的にサンプリングした表題曲“Under Pressure”は何と9分にも及ぶ超大作。みずからの生い立ちに始まり、時には自身の父親役も演じながら繰り出されるライムは一貫してコンストラクティヴであり、展開も見事。まさにこのアルバム自体を凝縮したような一曲。まるで渇望するようにラップするロジックのフレッシュなクリエイティヴィティーに脱帽しっ放しの傑作だ。