サン・ラを混沌としたサウンドと捉えている方にこそ、これを聴いて欲しい! 春の訪れ、あるいは恋のはじまりのスウィートさが音に染み込んでいる(1)、眠れる美しい女性を通して神秘的な宇宙へとトリップしていく(3)など、美しさの結晶たる本作。オリジナル盤はプレス数も恐ろしく少なかったばかりか、ジャケットはアーケストラのメンバーの手書き、主な販売はライヴ会場、なんてインディ感甚だしい激レア盤でもあります。嗚呼、なんで土星人の音楽が郷愁を醸し出したりするんだろう。涙が止まらないんだろう。「奇跡」や 「マジカル」なんて言葉じゃとても足りない、素敵すぎる大傑作です。