ジャケの増毛ぶりから目が離せないが……つい帽子もかぶりたくなるほど本人がヤル気なのは、前作から1年というスパンにも明らか。モロにロナルド・アイズレー節な〈ララララ~♪〉やファルセットを多用したメロウ・チューンの充実からは、〈本家〉のひとりとしての意地も滲んでくる。噛んで含めるような歌い口で送るAORナンバーも毎度の良さだし、伝家の808作法で挑むマーヴィン・ゲイ“What's Going On”も上々です。