ディラン・バルディのソロ・プロジェクトから3人組のバンドに生まれ変わったことをダメ押しで印象付ける、2年ぶりの新作。持ち前のポップなメロディーが浮かび上がる曲やポスト・ロックに近いナンバーもあるものの、彼らがここで脇目も振らずに追求しているのは、バズコックスの疾走感とカート・コバーンの心の叫び。焦燥と鬱屈がヒリヒリした痛みとなって耳に突き刺さる。痛い。でも、痛快。