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【BO NINGENの人生一度きり】第23回 白、さらなる白 / 黒、さらなる黒へ

ロンドン在住のバンド・BO NINGENが、現地の音楽やアートにまつわるあれこれを紹介する連載! 今回はドラムスのもんちゃんが、オーストラリアからふたたび日本へ戻り、そして久々にロンドンへ帰ってきたここ1か月を振り返ります

せきをしてもひとり

そんな句を読んだ俳人がおりましたが、己のつい最近の現状を端的に言い表しているな、と。
いや、そこまで切実な背景はないんですが
つまりは最近まで一週間ほどインフルエンザで寝込んでいて、
風邪をひいて一人というのはやはり寂しいものだな、と。
そんなわけで今回は時差ぼけが過ぎ去ったあとの病ぼけながら筆を執らせて頂きます。

ちょうどその時の自分の状態を端的に表しているイラストが送られてきたのでご覧あれ。

 

筆者、と思われる似顔絵 by Taigen Kawabe

 

下のほうの生物達は恐らく自分が病の床に就いてる時に見えていたであろう魑魅魍魎の類いかと推測。
そして謎の言葉……もうこれ以上の説明はいりませんね。
でも結構味があって、良い。
以上、割愛させて頂きます!

さて
前回はちょうど南半球で真夏のオーストラリアを堪能したところまでだったかと思いますが一変、
真冬の日本へと再び帰って参りました。
2/26。

未だその余韻を残しつつスーツケースを転がしながら渋谷の街を歩いていると
偶然にもスワンズのドラマー、フィル・プレオ氏と遭遇。
しかもドンキホーテ前という何か友人との待ち合わせ感すら漂う場所で……。

彼とはオーストラリアのフェスティヴァル〈Sugar Mountain〉でつい2日前に会っていたので脳内の混乱を余儀なくされた事はいうまでもありません。
翌日のTSUTAYA O-EASTでのライヴに備えての来日で、
その後中国そしてアメリカへ帰ってまたツアーとのこと。
彼らは基本的にヘッドライン・ショーで毎回2時間超えのセットです。

すごいです。
身の引き締まる思い。

よくある再結成時の残念な感じではなく、さらに進化を遂げ、前向きに攻撃的な姿勢は本当に尊敬できます。
マイケル・ジラ氏は怖いですが(はい、メンバー全員怖いですね)、いま観ておく意味のあるバンドではないでしょうか。

 

1/30は〈HOLY DISASTER LAUNCH PARTY〉
石田悠介監督のショート・フィルム完成記念上映会で、
Albino Soundのウメタニ君と共に作中の音楽を担当したギターのコウヘイとGroup Aのさやかちゃんと3人でのライブ演奏。
初回は原宿のVACANTで行われたわけですが、今回は場所を中目黒のJust Another Spaceに移しての東京2回目。

 

和気あいあい。これが

 

こうなって

 

こうなる

 

この日は昼にこの演奏の為にスタジオに入っていたのですが、
演奏終了後も小林啓子さんの次回作にBO NINGENとして1曲参加させてもらうことになり、
そのレコーディングを高円寺のUFO CLUBにて強行。
自分とタイゲンのリズム隊のみでしたが、深夜1時から翌朝6時までしっかり録音。
そしてどっぷりと深い眠りへ。
(ギターは先日イギリスに戻ってから無事録音終了)

 

 

2/2には宇川直宏氏の主宰するDommuneにてタイゲンのソロ、コウヘイのソロ。
2人ともテンションの昂揚が凄まじかったことは言うまでもありませんね。
こういった素晴らしい活動は末永く続けていって頂きたいと切に願う次第です。

 

 

そして日本を離れる日も近づいてきたのでここで、ラーメン。
高田馬場〈羅偉伝(らいでん)〉へ。
自分が一番好きな札幌味噌で最後までアツアツでした。
元〈純連〉という良いお店でしたが、店名が変わっても味は良い。
このお店ロンドンにも来ないかな。

 

 

そして2/4、雑誌の撮影。
写真家の花代さん、とても感じの良い人で素敵でした。
寒い外での撮影でしたが日本出発前日に温かい気持ちにさせてもらえて。

 

落ち葉の精と花の精

 

2/5 ロンドン帰還。

戻ってきて、しまった……。
という感想が正直なところ。
愛しさと切なさ、で正直良い心持ちとは言えませんでした

 

心強さ

 

この子が家の窓越しに出迎えてくれたわけです。
最近めっきり姿を晦ましていたので嬉しいサプライズ。

そして例の如く時差ボケ覚めやらぬなか、
2/8はタイゲンがマウス・オン・マーズのヤン氏のプロジェクトによる演目〈Miscontinuum〉での演奏があるので、オールド・ストリート近くのLSO St Luke’sという教会へ。
照明、映像、音楽、声が不思議なポリリズムを生んでまるで走馬灯を体験しているような、刺激的な夜でした。

 

カシー(ドラム・アイズ)、タイゲン、ヤン氏

 

 

翌日はお馴染みのヤマノハ・コウイチ君のグリム・グリム
Café Otoでサイモン・フィンのサポート・アクトとして。
両者共に歩んできたスタンスというか、自分の世界観を偽りなく築き上げてきたのであろうという印象が共通していておもしろかったなと。
自分に正直に、音楽に真摯にやってきたが故に個人の色が音に滲み出てくる。
すごくまっすぐなんだけど言いようのない含みがある。
とても美しいのだけれども、ある種の怖さすら感じるというか。

要は変な人なんですね、2人とも。
もちろん、良い意味で。

【参考動画】グリム・グリム“Teleportation” ライヴ映像

 

【参考動画】サイモン・フィンの2013年作『Pass The Distance』収録曲“Laughing 'Till Tomorrow”

 

そしてこのあたりでインフルエンザに冒されはじめ、久しぶりに39℃の熱が。

 

風邪の時の御用達 エキネシア

 

ですが、やはり風邪とは違うわけでさしたる効果も得られず。
悶絶する日々でありました。
ライヴがなくて良かったのですが、練習をキャンセルするこの体たらく。
自分の体調管理の至らなさを戒めます。

1週間ほどして体調も何とか回復に向かい、2/19はザビエルズでレスターという地へ。
一昨年にも呼んでもらったワイアーのサポートですが、
今回は期間的な問題があり一回のみのライヴでした。
相も変わらずかっこ良い、そして本当に良い人達。

 

満員

 

マシューとコリン

 

ザビエルズ

 

グレアム、マシューと(中央の人はプロモーター)

 

ザビエルズ物販

 

冬のロンドンとはいえ意外に天気が良い日もあるもので、そんな時はときどき近くのカナル(運河)あたりへ散歩に行きます。
ハックニー・マーシュと言われる湿地帯で自然も多く、馬や豚なんかも放牧されていたりして和むんですよね。
カナル沿いのパブに寄って一杯飲んで、また歩く(昼から)。
そして公園で全力で全身の力を抜いて自然と一体に。
毒素が抜けて行きます。りらぁーーーーx
イギリスは公園が多いですが、多くの場合は管理の仕方も程良くいい加減なので、自然が自然〈然〉としているように思います。
これはイギリスのとても好きな一面です。

 

馬 馬 馬

 

現の夢

 

大自然

 

 

煮詰まりすぎないように程良く息抜きしながらも、
現在われわれは新しい作品に向けて新曲制作に勤しんでおります。
表題のように自分達を研ぎ澄まし、
BO NINGENとしてのさらなる境地をお見せ出来るよう励んでおりますのでお楽しみに。

 

PROFILE/BO NINGEN


Taigen Kawabe(ヴォーカル/ベース)、Kohhei Matsuda(ギター)、Yuki Tsujii(ギター)、Akihide Monna(ドラムス)から成る4人組。2006年、ロンドンのアートスクールに通っていたメンバーによって結成。2009年にアナログ/配信で発表した 『Koroshitai Kimochi EP』が現地で話題となり、UKツアーのみならず、日本盤の発表後は日本でのツアーも成功させる。2011年にミニ・アルバム『Henkan EP』、2枚目のフル・アルバム『Line The Wall』をリリース。〈フジロック〉やオーストラリアの〈Big Day Out〉、USの〈SXSW〉〈コーチェラ〉といった各国の大型フェスへ出演し、ますます注目を集めるなか、2014年に最新作『III』をドロップ。さらに、37分に及ぶ大曲となる盟友サヴェージズとの 共作シングル“Words To The Blind”(Stolen/Pop Noir)をリリースしている。そして先日、Taigenがアクアラングの最新作『10 Futures』収録曲“Eggshells”のリミックスを公開して話題になったりも。そのほか最新情報はこちらへ!

【参考音源】Taigenによるアクアラング“Eggshells”のリミックス音源
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