ウクライナの作曲家シルヴェストロフの1997年以降のピアノ作品集。前作ポジティフ・オルガンによるゴルトベルク変奏曲を聴かせてくれた塚谷水無子が、今作ではピアノで収録。準備段階で作曲家本人のみならずその友人、家族とも連絡を取り演奏解釈への様々なヒントを得たという塚谷さん。一聴すると耳あたりの良い音楽の美しさだけに心奪われてしまいそうなシルヴェストロフの作品を、その説得力を持った演奏で、美しい残響の中に隠されているさまざまなメッセージを聴き手に与え、作品の真価をより一層伝えている。

【参考動画】塚谷水無子がポジティフ・オルガンを用いた“ゴルトベルク変奏曲”のパフォ-マンス