2013年の《春の祭典》初演100年を記念して行われた初稿再現の試みは、昨年大きな話題となったロト盤と今回ご紹介するジンマン盤という、2つの素晴らしい成果に結実しました。耳慣れた1967年の決定稿とは様々な点が異なる1913年の初稿。「初演を再現」したロトに対し、ジンマンは記譜のミスと思われる部分までそのままに「初稿を再現」しました。さらに違いを明確にするためDISC2に1967年版の全曲演奏と、ジンマン自身によるレクチャーを収録。全52頁のブックレットにはそれらの詳細な解説&日本語訳、図版、譜例から年表に至るまで、驚くほど豊富な資料が掲載されています。

【参考動画】デヴィッド・ジンマン指揮、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団の演奏による
マーラー作曲“交響曲第6番”