自分のムード的に〈何か気の利いたラヴァーズ・ロックでも聴きたいわ〉という時、いまいちフィットするものが手元に見当たらなくてモヤモヤすることがある。でもこの作品のおかげでやっと、そんなモヤモヤとおさらばできそう! 名ラヴァーズ・コンピ・シリーズの最新盤〈RELAXIN' WITH JAPANESE LOVERS VOLUME 5〉に楽曲が収録されるなど注目を集める女性シンガー、asuka ando。2011年発表のEP『dream of you』(同作収録曲“jiri jiri”が先のコンピに収められている)でガッチリ心を掴まれ、長くアルバムを心待ちにしていたのだが、ついに来る4月8日に初フル作『mellowmood』がリリースされる! 現在、そのダイジェスト音源が試聴可能だ。

TUFF SESSIONReggaelation IndependAnceの面々をコア・メンバーに従えつつ、LITTLE TEMPOのメンバー、鍵盤奏者の金子巧cro-magnon)とエマーソン北村、サックス/フルート奏者の西内徹らが各曲で参加と、錚々たるメンツがバックアップした『mellowmood』。アルバム・タイトル通りにメロウなムードに包まれた冒頭の“darlin'”で聴ける金子のエレピにさっそく溶けてしまった……。それに続く“ゆめで逢いましょう ~see you in my dreams~”、大貫妙子“くすりをたくさん”のカヴァーなど、伸びやかに揺れる主役のヴォーカルと彼女に寄り添うサニーで穏やかなサウンドはまあ絶品! レゲエ/ラヴァーズという枠に留まらず、シンプルに良質なポップ・アルバムとして広く受け入れられるであろう懐の深さを感じる一枚だ。さらにリリックも素敵(思わずフフフとニヤついてしまう箇所もチラリ)だしアートワークもラヴリーで、完璧ですな!