日本ではリリースを重ねるごとに新たなファンを増やしてきた中東にほど近い東ヨーロッパ、アルメニアのピアニスト、ティグラン・ハマシヤン。自身のルーツでもある東欧の音楽や様々な音楽を交錯させながら創作を続けてきた彼の新作は、すでに親交のあるブラッド・メルドーを始め精鋭アーティストを抱えるノンサッチ・レーベルからのリリース。本格的な世界進出作ということで、トリオでの演奏にトランシーなエレクトロニクスが交錯する音像、さらに濃厚になった民族色、そして時折スポットを浴びるピアニストとしての彼のリリシズム、すべてが凝縮された圧倒的な仕上がりが壮絶。