メイヤー・ホーソーンとジェイク・ワンが、2006年にお互いの80sブギー趣味で意気投合して結成されたというタキシード。それから9年、ディスコ/ブギー再燃中という絶好のタイミングで初のアルバムが到着したワン・ウェイ『Fancy Dancer』を模したジャケやジョン・モラレスによるミックスなど、オマージュとこだわりの詰め込みぶりがまずは流石。そんな憧憬は楽曲にも満載で、ルース・エンズ風の1曲目“Lost Lover”から、ロジャーを換骨奪胎した先行曲“Do It”、スヌープ&ネイトのクラシックを80sモードに仕立て直した“Number One”まで、往時をモダンに再生する様子が最高に楽しい! 何よりメイヤーらしい、やるせなくも伸びやかなメロディーが本作の統一感とフレッシュさの肝だろう。