シングル“212”で鮮烈なデビューを果たして以来、音楽性以上にその破天荒な性格でも注目を集めてきたアジーリア・バンクス。Twitter上で吹っかけたビーフは数知れず、一度はメジャー・ディールを勝ち取るも、その体制に不満を抱いてみずから契約破棄。本作リリースまでにおよそ3年を費やした。シーンきってのお騒がせ娘のアルバム、一体どんなことに……と蓋を開ければ、MJコール2ステップ・サウンドが炸裂する“Desperado”に、どこか淫靡なガラージ・ハウス調の“JFK”、マシーンドラムによるフューチャー・ブギー風な“Luxury”と、既発曲も含めて、彼女の倒錯しつつもピュアな音楽的好奇心が体現された内容に。ぶっ飛びラプンツェル姫によるフューチャー・ノスタルジー・ワールドをご堪能あれ。