カメルーン生まれで9歳からオランダに住むジャジーなシンガーが放った4枚目の新作。これまではポップさを塗した表現をしてきたが、初のセルフ・プロデュースとなる今作ではインディア・アリーの初作を想起させるフォーキー・ソウルを主軸にしつつ、数曲ではジャズ的なアレンジでアルバムの展開に膨らみを持たせている。〈これが真のデビュー作〉と言いたくなる見事な出来映えだ。