15年ぶりのD氏がR&Bを超越して神格化される一方、20年ぶりのジョデシィは往時の自分たちが確立したR&Bを再提示し、〈ジョデシィらしさ〉を求める世の期待に真っ向から応えた。セルフ・パロディーなジャケと表題にもそれは明らかだし、ナスティーなファンク“Sho Out”や、オーセンティックなミッドでK-Ciが力強く歌う“Every Moment”など、バッド・ボーイな佇まいと情熱的な歌の生む彼らならではのロマンティシズムがふたたび花開いている。ディヴァンテの弟子だったティンバランドが共作した2曲も、かつてのマナーに則って花を添えた格好だ。K-Ci&ジョジョ風のベタなスロウは蛇足だったかもしれないが、まずは過去と現在をリンクさせた理想的なカムバック作と言えるし、未来にも期待できそうだ。