2012年のファースト・アルバム『Boys & Girls』が英米でゴールド・ディスクとなるヒットを記録。しかし、学生然としたアラバマ生まれの若者たちはその成功に安住せず、意欲的な作品を作り上げた。3年ぶりとなる彼らのセカンド・アルバムは、バンドの持ち味である60s~70sテイストのロックをベースにしつつ、実験的でオルタナティヴなムードも纏っていて、同時代性を強く感じさせる。アーシーなサウンドは熟練が必要だと言う人もいるが、そんなことはない。例えばニール・ヤングが何歳でバッファロー・スプリングフィールドをやっていたのか思い出すといい。アラバマ・シェイクスがやがてウィルコのような独自の立ち位置を確立するのではないか、と心から思えるような、スリリングな傑作だ。