もはやフライング・ロータスやLAシーン云々といったことを抜きにしても、その存在感が出てきたノサッジ・シングの3年ぶりとなる新作。フーアーアイチャンス・ザ・ラッパーといった旬な名前との絡みも、ザラついた感触で感傷的に揺らめきつつロウに攻めていて相性が良い。エレクトロニカ、R&B、ヒップホップ、ベース・ミュージック、すべてが渾然となって出てきたものは、至ってシンプルに聴こえる素晴らしい仕上がり。