何度か来日し多くの熱心な観客から絶賛の言葉を伝え聞くが納得する作品だ。ベースとのデュオという、歌手にとって最難関といっていいフォーマットをシーネは見事に歌い切り、歌、伴奏のベース、それを伝える高音質な録音の三者が相まったハイレベルな作品だ。スタンダード・ナンバー9曲とフォネスベックのオリジナル曲、伊のエンリコ・ピエラヌンツィ作の(9)の全11曲を収録。全て素晴らしいが中でも(6)(7)(8)の3曲が秀逸。彼女の歌には明らかなカーメン・マクレエの影響がみられるが実際の映像を見るまでもなく自身の世界に昇華された独自の歌を展開、スキャットに個性を開花し、歌詞の世界を広げてみせる!

【参考動画】シーネ・エイとトーマス・フォネスベックのパフォーマンスの模様