テレフォン・テル・アビブ等のリリースでも知られるアメリカの名門Heftyからリリースされた1stより8年、Hirohito IharaのプロジェクトRadicalfashionの待望2nd。仏・印象派を思わせる和声感覚、サティの諧謔性やセロニアス・モンクの不協和音。グールドの鼻歌やライヒのクラッピングミュージックまで連想してしまうのはこちらの勝手な思い込みかも知れないが、ピアノの優美な旋律が光る作品から、弦楽とエレクトロニクスとの対比による音響のコントラストまで、作品には多種多様な音楽のエレメントがさりげなく縫い合わせられており、様々な切り口でリスナーの感性で楽しめる奥深さを湛えている。