その圧倒的な表現力でフラメンコの芸術性を世界に知らしめた不世出のバイラオーラにしてカンタオーラ、カルメン・アマジャの生誕百周年を記念して製作されたドキュメンタリー・フィルム。物語はカルメンの実の姪の娘で新進の踊り手、カリメ・アマジャと踊り手を夢見る少年ファニート・マンサーノの二人の姿を交互に映しながら、フラメンコがどのようにして次世代へ受け継がれるかを描く。偉大なカルメンの血筋に生きる者と自覚し全身全霊をかけるカリメとその母の心揺さぶるバイレ、いつかは自分もと夢見るファニート少年の純粋な姿はそのままカルメン・アマジャのオマージュとなっている。