68年から2008年までStonesの財務アドバイザーを務めた男の回顧録。生粋のドイツ貴族の末裔にして汎欧州的且つスノビッシュな価値観の下、金融に生きてきた彼は初めてMickに会った時も、本書を上梓した際もなお「明らかに私はStonesの音楽に関心が無かった」と言い切っているのに何故、長年重要な立場で関わり続け、そして離れていく事になったのか、おそらくは詳細な日記を元に綴られている。とりわけ60年代後末~70年代後半の件は面白い。彼が支えたからこそ今日のStonesが”巨大企業”と成り得たと理解出来る。同時に、金を稼ぐ為なら全てを飲み込もうとする人の業の深さに眩暈すら覚えるような内容でもある。

【参考動画】ローリング・ストーンズの68年作『Beggars Banquet』収録曲
“Sympathy For The Devil”ライヴ映像