ビーツ・イン・スペースをはじめ、これまでにさまざまなレーベルからシングルやEPをリリースし、昨年には初来日も果たしているフィンランドのシンガー・ソングライター、ヤーコ・エイノ・カレヴィが放ったニュー・アルバム。インディー・ディスコ的な楽曲やダビーな質感のサイケ・ポップにフォーキーなナンバーまで、多彩な曲調の作品集に仕上がっているが、そこに通底するのはアリエル・ピンクの近作みたいにスモーキーな質感だったり、カインドネスを思わせる脱力したファンクネスだったり……。まるで中古レコード屋で埃を被った7インチを漁っているような、そんな不思議なワクワク感をもたらしてくれる。ちなみに、ドミノと契約したフィンランド人アーティストは彼が初とのこと。