ふわふわ&モクモクといまなお進化を続けるクラウド・ラップに新たな聖典が誕生。オークランドを拠点に黎明期からシーンを支えてきたコンビが新作を完成させた。煌めくトラックは、盟友フレンドゾーンが全面バックアップ。しかもリリース元はあのニール・ヤングが立ち上げたヴェイパーというから、今回の彼らは何かが違う! 前作から時間をかけたということもあってか、フレンドゾーンのシンセの上で弾む2人のリリックもかつてより明るさに満ちたものに。ただ、夕陽のなかに舞い散る青春の燃えカスのようなモラトリアム・ヴァイブスとノスタルジックなサンプリングの様式美はこれぞメイン・アトラクションズの真骨頂といったところ。早くも夏の終わりを感じさせるセツナ・ヒップホップ。