シャーデーの参謀スチュアート・マシューマンによる新ユニット。ヴァネッサ・ブレイのコケティッシュな歌い口やバンドの演奏にソウル感はなく完全にジャズ調で、マシューマンが俺のサックスこそ主役とばかりに吹く。ジャケそのままのムーディでノワールな音像に初期シャーデーとの共通点は見い出せるが、むしろ往時のニューウェイヴ勢によるフェイク・ジャズのほうが近いか。真夜中の酒場で流れていてほしい一枚。