今年の最重要レゲエ盤と言っても大袈裟じゃない、8年ぶりにVPへ戻って発表したジャー・キュアの新作。客演ゼロな構成は華やかさに欠けがちですが、近年のヒットを全体に散らすことでそれを回避しているのと、何よりシンプルに〈俺の歌を聴け〉という強気な姿勢が感じられて痺れます。スヌープ・ライオン盤でも腕を振るっていたジャス・バス製のスピリチュアルなモダン・ダブや正統派のルーツ・レゲエなど、敬虔なラスタらしいコンシャス・チューンは言わずもがな超一級の出来! 一方で可愛らしいラヴソングも搭載し、女性ファンの心を掴むことだって忘れません。私なんてジョン・レジェンド“All Of Me”のカヴァーを聴くたびに、キュアにすべてを捧げたくなるんですから。参った! 大好き!