INTERVIEW

東京キネマ・ジャズトリオの大坂昌彦が語る、カッティング・エッジな演奏を〈11.2MHz〉の高音質で捉えた新作のこだわり

東京キネマ・ジャズトリオの大坂昌彦が語る、カッティング・エッジな演奏を〈11.2MHz〉の高音質で捉えた新作のこだわり

 昨年の初作『ジャズ・シネマ・パラダイス』が大好評を博したジャズ・ドラマー大坂昌彦率いる東京キネマ・ジャズトリオが、ベースにパット・グリンを新たに迎えて2作目をリリース。前作はネイティブDSDの5.6MHzだったが、今回はなんと11.2MHzとハイエンドの度合いがさらにパワーアップしている。

東京キネマ・ジャズトリオ ジャズ・シネマ・ファンタジー キング(2015)

 「1作目は映画という大きな括りで選曲をして、言わばキネマ・トリオの名刺代わり的な作品でした。で、次はアメリカ映画でと決めていたんです。こういった有名な曲を演る場合、ポイントとなるのがアレンジ。前回は“古き良き”を尊重してシンプルな編曲でしたが、今回はかなり手を加えていて、コンテンポラリーなジャズに仕上がっているのが特徴です。なのでピアノの片倉さんはかなり大変だったかな、と(笑)」

 確かに5曲目《マイ・フェイヴァリット・シングス》は元来は3拍子なのに4拍子に、しかもイントロなどでマイルス・デイヴィスの《天国への七つの階段》のリフが出てきたりと、随所に“おっ!”となる場面が散りばめられている。他にも3曲目《いつか王子様が》は序盤が低音ペダルで、これはジャズの超有名なヴァージョンを踏襲しているわけだが……。

 「あーきたきた、いつものマイルス・デイヴィスのやつね、と思わせておいて、そのあとは全然違う感じに。1曲目《ダニー・ボーイ》も長調(Ebメジャー)ですけど、ここでは短調(Cマイナー)に変えてますし、6曲目《マイ・ファニー・ヴァレンタイン》や7曲目《星に願いを》なども、良い意味で原曲の先入観をくつがえすようなリハーモナイズをしたつもりです。今回も最先端の録音機器を使ったので、前作はそれを古い感じの演奏で、つまりOld and Newという形で対比させたわけですが、今回は逆に演奏の仕方もカッティング・エッジなもの、つまりNew and Newにしたわけです。DSD録音で最も違うのは低音ですかね。なので、曲の要となる部分でベースの最低音である4弦開放E音を鳴らすようなアレンジもしてます」

 なんと、そこまで細かい配慮がなされているとは!

 さらに大坂と言えば、彼が多くに参加した90年代の日本ジャズ維新のうち20タイトルが9月に最新24bitリマスタリングで復刻される。

 「ハイレゾ配信もされるということなので、ぜひ聴き比べしてみたいですね。当時とはまた違った感じで聴こえるんじゃないですかね。今回の『ジャズ・シネマ・ファンタジー』はそれこそDSDなので、例えばスローの2曲目《スマイル》など、思わずスピーカーに引き込まれるような素晴らしいサウンドを味わって頂けたらと思います」

※東京キネマ・ジャズトリオの2014年作『ジャズ・シネマ・パラダイス』試聴はこちら

 

LIVE INFORMATION
東京キネマ・ジャズトリオCD発売記念ライブ

○9/8(火) 東京:六本木alfie(ゲスト:太田剣
○9/11(金) 茨城:四季文化館みの~れ
○9/12(土) 宮城:東京エレクトロンホール宮城(ゲスト:太田剣)
www.masahiko-osaka.com/

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