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プリンス関与のタイムやスティーヴ・アーリントン関連作など、80sソウル/ファンク新定番となる復刻作たち!(前編)

【IN THE SHADOW OF SOUL:ソウル・ミュージックの光と影】[第85回]2015年の80年代定盤 Pt.2

ESSENTIALS
80年代ソウル/ファンクのニュー・スタンダードとなる復刻作たち!

SLAVE The Concept Cotillion/ワーナー(1978)

かのスティーヴ・アーリントンがサポート要員ながらフロントに立ったデイトンのファンク軍団による3作目。目玉は、Pファンクをオハイオに持ってきたようなコズミックかつアーシーな“Stellar Fungk”で、幾分モダンな味わいの“The Way You Love Is Heaven”と共にアーリントンらしいヘヴィーなボトムで攻めまくる。この後の快進撃のキッカケを作った一枚。 *林

 

 

SHADOW Love Lite Elektra/ワーナー(1979)

覆面バンドを装うも、実体はウィリアム“ビリー”ベックオハイオ・プレイヤーズ出身者から成る3人組だ。後のリオン・ウェア制作盤が有名だが、このデビュー作は共同制作者にドン・マイゼルを迎えたアーバン・ファンク~ソウル集。2015年的な目玉は、ブギーなパーティー・チューン“I Need You”やEW&F風の快活なディスコ・ファンク“I Enjoy Ya”だろう。 *林

 

 

BABY BROTHER Baby Brother Cotillion/ワーナー(1981)

スレイヴで当てたコティリオンが引き続き聖地オハイオで発掘したファンク・バンド。この唯一のアルバムの録音は、マッスルショールズのフェイム・スタジオ……ってことでリック・ホールがプロデュースにあたってはいるが、当然サザン作法ではなく同時代のファンク先達を踏襲した演奏はディスコにも照準を当てたもの。ブーツィーやEW&Fばりに躍動する佳曲揃いだ。 *出嶌

 

 

THE TIME The Time Warner Bros./ワーナー(1981)

旧友のモーリス・デイをフロントに据え、ジャム&ルイスジェシー・ジョンソンを集める形でプリンスが結成させたファンク・バンドの初作。本作での演奏はすべて殿下が担い、翌年の『1999』にも連鎖していくシンセ主導のニューウェイヴ的なファンクを、プリンス名義作以上にブラックネスを強調する形で追求している。スヌープが取り上げた“Cool”など全編がクール。 *出嶌

 

 

REN WOODS Azz Izz Elektra/ワーナー(1982)

サンデイズ・チャイルドで女優としても活躍した歌姫のソロ2作目。制作はチャック・ジャクソンで、前作をサポートしたアル・マッケイEW&Fマナーを受け継いだサウンドをバックに、プリンス作の疾走系ディスコ“I Don't Wanna Stop”などを快活に歌う。“Higher Love”でのパッション溢れる歌声は、LP未収録のタイム風シングルでも発揮された。 *林

 

 

THE TIME What Time Is It? Warner Bros./ワーナー(1982)

初作のヒットを受け、ライヴの評価も高めていくなかで登場した2作目は、皮肉にも引き続きプリンスとモーリスで録られたもの。2パックらのネタ使用で知られるトリッキーなダイアル式ファンク“777-9311”がヒットしたほか、長尺の“The Walk”、モーリスのキャラを確立した哀愁のジゴロ節“Gigolos Get Lonely Too”(ギターはジェシーが演奏)など強力曲が目白押し。 *出嶌

 

 

DECO Fresh Idea Qwest/ワーナー(1983)

ジェイムズ・イングラムの兄弟フィリップ(元スウィッチ)と奇才アタラ・ゼイン・ジャイルズが組んだユニット。これが唯一のアルバムで、タイトなビートの表題曲やシンセ・ファンクの“Let This Be Your Night”など、オリーE・ブラウンとの共同作業による楽曲はデイム・ファンク的なブギーと直結するそれ。ギャップ・バンドを模したミッド・グルーヴ曲もいい。 *林

 

 

STEVE ARRINGTON'S HALL OF FAME I Atlantic/ワーナー(1983)

スレイヴのフロントマンがバンド離脱後に立ち上げたユニットの初作。“You Meet My Approval”や“Way Out”など、ダンサブルで太いボトムのファンクが並ぶ本作は、スレイヴがアーリントンのセンスあってこそのものだったことを改めて伝える。アーバン・メロウなミディアムも極上で、いまならデイム・ファンクとのコラボ盤とセットで楽しむことができる一枚。 *林

 

 

WOMACK & WOMACK Love Wars Elektra/ワーナー(1983)

ボビー・ウーマックの弟セシルと、サム・クックの娘リンダによる夫婦デュオのデビュー作。血の濃さを体現した歌唱面はもちろん、ジャイムズ・ギャドソンらを迎えた爽快な西海岸マナーのサウンドも素晴らしい。“Express Myself”などグルーヴィーなアップで心地良く耳を洗われ、テディ・ペンダーグラス版のヒットで著名な“T.K.O.”などのスロウにはまさにTKO必至だ。 *出嶌

 

 

KLEEER Intimate Connection Atlantic/ワーナー(1984)

ユニヴァーサル・ ロボット・バンドの発展型となるNYのバンドが、当時クール&ザ・ギャングで当てていたデオダートをプロデューサーに迎えて臨んだ5作目。2パックやダイアモンドDのネタ使いで有名になった表題曲や、DJクイックの引用も知られる“Tonight”、ソウルペルソナも取り上げた粋な“You Did It Again”……と、洒落たネタの宝庫として重要なブラコン名盤だ。 *出嶌

 

 

THE TIME Ice Cream Castle Warner Bros./ワーナー(1984)

ジャム&ルイスとモンテ・モアが脱退し、新編成で録音された3作目。発表直後にバンド自体も分裂するが、映画「パープル・レイン」劇中で歌われ、マーク・ロンソンブルーノ・マーズの“Uptown Funk”に影響を与えたとされる“Jungle Love”はキャリアを代表する名曲にしてミネアポリス・ファンクの傑作だ。鳥ダンスでお馴染みの“The Bird”も強力。 *林

 

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