ソロ名義の3作目。今回もフォークやアイリッシュ・トラッド、ブルースといったルーツ色の濃いバンド・サウンドが快い。震災復興や紛争、難民問題、安全保障といったトピカルなテーマをビターな詩情に溶かし込む、彼ならではの詞作もやはりずば抜けている。ルー・リードシーナらへの追悼的なカヴァーもたまらないし、ラストの労働歌“団結は力なり”は、2015年の日本社会に起きた民意のうねりを表したものだ。お見事!