リーズ出身の3人組。昨年、今年と2年連続で〈サマソニ〉に出演しているので目撃者も多いだろう。3枚目にあたる今作では、ロイヤル・ブラッドを手掛けたことで名を上げたトム・ダルゲティが、先のEPに続いてプロデューサーに起用されており、持ち前のグランジオルタナ直系な90年代型ヘヴィー・サウンドがさらなる立体感を伴ったものに洗練されている。やはり彼が関わっていたタイガーカブ作品にも同種の思いを抱いたのだが、グランジ誕生から四半世紀を経たいま、これがロックの普遍性のひとつとして根付いているのだなと感じさせられる。驚くような斬新さはなくとも、大きくうねるリフに絡んだキャッチーなメロディーが耳に残るし、あたりまえのことをきっちりやれているバンド、という印象だ。