グッディ・モブ復活を挿み、5年ぶりのソロ新作が到着。〈ソウル・マシーン〉と称された往年のアクを抑えて朗々たるソウル・シンガーに徹した前作『The Lady Killer』が世界的ブレイクを果たし、クリーンなイメージさえ付いたシーロー・グリーン。今作でも大仰ロックな“Tonight”や60sポップ風“Thorns”をパワフルに歌い上げる様子は気持ち良さそうだが、マーク・ロンソン作の黄昏ソウル“Mother May I”でのこねくり歌唱や、ドラマティックな“Music To My Soul”をさらに荘厳にするゴスペリッシュな声など、やはりこの濃い口な歌いぶりこそ本領だと再確認できる瞬間も。制作にはジャック・スプラッシュやUKのエッグ・ホワイトらが関与し、ヴィンテージ調からAORテイストまで曲の良さは折り紙つき。