父フェラの遺志を受け継ぎ、アフロビートの現在形をエネルギッシュに表現する末っ子のシェウン。3年ぶりの新作はロバート・グラスパーがプロデュース/鍵盤で全面関与し、洗練を身に纏いながらグルーヴを深化させるという、バンドの新側面が打ち出された。デッド・プレズを招いた痛烈な世相批判ソングからネカが美声を交えるジャジーな黒人女性讃歌まで、父譲りの風格を漂わせて父の見ぬ世界にも踏み込んだ意欲作だ。