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ヴィヴィッドなシンセ音が持ち味の男女ユニット、ORESAMAが恋のトキメキをファンキーなリズムに乗せた初アルバム

ヴィヴィッドなシンセ音が持ち味の男女ユニット、ORESAMAが恋のトキメキをファンキーなリズムに乗せた初アルバム

恋のトキメキをファンキーなリズムに乗せて――ポップでヴィヴィッドな新星が放つ初アルバム!

 〈オレサマ〉――この風変わりな名前に覚えはなくとも、もしかしたらTVアニメ「オオカミ少女と黒王子」のエンディング・テーマに起用された、〈ピーン〉という潜水艦の甲高いソナー音が印象的なエレクトロ・ポップ“オオカミハート”には聴き覚えがあるかもしれない。

 作詞も担当するぽん(ヴォーカル)と、作曲全般を手掛ける小島英也(プログラミング/ギター)から成るORESAMAは、もともとは地元の長野で高校時代にバンド活動をしていた2人が、上京後に改めて結成したユニット。2013年にヤマハ主催のコンテスト〈Music Revolution〉で優秀賞を獲得し、2014年12月に前述の“オオカミハート”を表題とするシングルでデビュー。小島はDAOKOのメジャー進出作『DAOKO』(2015年)で4曲に関わったことを皮切りに、彼女の最新シングル『ShibuyaK/さみしいかみさま』でも全曲の作/編曲を担当し、さらに吉澤嘉代子夢みるアドレセンスらに楽曲を提供するなど、作曲家/アレンジャーとしても注目を集めつつある存在だ。

ORESAMA oresama PUMP!(2015)

 そんな2人が、PUMP!から放つ待望のファースト・アルバム『oresama』は、その持ち味であるヴィヴィッドな色味のシンセ・サウンドに、80sディスコ~ファンク調の味付けをした楽曲がミラーボールのように煌めく、まるでローラースケート・ディスコのようにカラフルな楽しさが詰まった一枚に。小島はナイル・ロジャースをヒーローに挙げるだけあって、ソリッドなギター・カッティングがグイグイとリードする“Morning Call”を筆頭に、シックのようにストリングス風の音色をリズミカルに散りばめたアレンジの楽曲が多く、全体の印象はとにかくファンキー。ただ、そういった先達からの参照点を匂わせながらも、90年代生まれらしいモダンなセンスでアウトプットしているところは、give me walletsShiggy Jr.LUCKY TAPESといった新世代のアクトにも通じる。さらに、ぽんのYUKIを少しスウィートにしたような歌声と、恋の駆け引きの甘さと苦さをポップに表現した歌詞も、蛍光色の賑やかな音世界にマッチしていて、なかでも心の奥底に秘めた恋心とそれをテレパシーで届けたいという気持ちの葛藤がメロウな昂揚感を生む“密告テレパシー”は絶品!

 抜群にキャッチーなメロディーと青春のトキメキがギュッと凝縮された本作を聴けば、きっとあなたも〈オレサマ〉という風変わりなユニット名を忘れることができなくなるはずだ。

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