まさかサンジェルマンの新作が聴けるとは! 90年代に秀逸なジャズ・サンプル使いでフレンチ・ディープ・ハウス・シーンの立役者となり、名作『Tourist』(2000年)でその名を不動のものとした彼。その後は音沙汰がなかったものの、この新作で15年ぶりに復帰となりました。本作はアフリカ色が濃く、使われている楽器やリズム・パターン、フィーチャーされている歌も含めてアフロセントリックな雰囲気。それが彼のフィルターを通すことでクールに洗練され、独特な深みが増幅されていて実に素晴らしい。もともとクロスオーヴァーなスタンスでやっている人なので混ぜ方が巧いというか、サンジェルマンらしさが出ています。これまた長く付き合っていけそうなクラシック確定盤ですな。太鼓判押します!