イスラエル出身の人気ギタリストの全面トリオでの作品。イスラエルというとアヴィシャイ・コーエン(b)に代表されるように、憂いを帯びた独特のメロディを連想するが、彼が紡ぐメロディーやコード・ワークは、透き通るような美しさと浮遊感に満ちている。不動のメンバーであるジョー・マーチン(b)、マーカス・ギルモア(ds)とのアンサンブルには貫禄すら感じられ、高速なフレージングも、間を活かした演奏も、抜群の安定感で聴かせる。パット・メセニーの名曲《Last Train Home》のシンプルなアレンジも素晴らしい。