INTERVIEW

カマシ作品にも参加する鍵盤奏者ブランドン・コールマン、初作『Self Taught』に込めたLAジャズ独自の創造性を語る

Photo by Makoto Ebi

 

「LAにはラマート・パークがある。ジャズの天国だよ!」

 「まず、サンダーキャットが扉を開けた。ジャズの外にいる人達にも影響を与えることをやってね。そして、カマシ・ワシントンがその世界をさらに広げたんだ」

カマシ・ワシントンの2015年作『The Epic』収録曲“Re Run Home”

 

 現在のLAのジャズ・シーンを牽引するキーボード奏者であるブランドン・コールマンは、彼らと共に、ティーンエイジャーの頃から演奏活動を続けてきた。

 「LAにはラマート・パークがある。ジャズの天国だよ。そこにあるワールド・ステージこそが中心だ」

 ビリー・ヒギンズが設立したワールド・ステージは、若手の育成の場であり、 実践の場でもある。コールマンたちを育てたのも、この場所だった。

 「何故そのコミュニティが現在も続いているかというと、自分自身を表現する音楽としてのジャズへの意識が高まってきていて、ムーヴメントとしても表に出てきたからだと思う」

 そのムーヴメントをいち早く感じ取ったのは、サンダーキャットやカマシをリリースしたBrainfeederの主であるフライング・ロータスだ。そして、彼が次に目を付けた才能こそが、コールマンなのだ。

 「Braindfeederから来年リリース予定だよ。『Resistance』というタイトルで、 タイムレスで、他のミュージシャンに影響を与え、みんながクリエイティヴに自由に作れるようになれる作品だと思う」

BRANDON COLEMAN Self Taught Brandon Coleman/BEAT(2015)

 

 コールマンは、自主制作の『Self Taught』で既に多彩な才能を証明しているが、その音楽性は同じLAで活躍したジョージ・デュークを彷彿させる。

 「大好きだよ。僕は特にギタリストやベーシストをよく聴くんだけど、アプローチを真似るんだ。それをピアノで試みるのが面白いからで、まさに ジョージ・デュークがそうしてた。そして彼やギル・エヴァンスケニー・カークランドといった人達から、僕は作品を作る責任を受け継いでいると思う」

 コールマンの名前を意識したのは、『Suite For Ma Dukes』やビルド・アン・アークでの演奏だった。それを伝えると、和やかな表情が一瞬シリアスになって、一気に語り出した。コールマンたちのジャズがいま持っている熱量を伝える言葉だった。

 「ああいう真剣なプロジェクトはLA以外の場所では聴くことができないだろうね。クインシー・ジョーンズと話したことがあるんだけど、僕が “更に新しいことをしたい”と言うと、“君が考えていることは既に演奏されているし、録音もされている”と言われたんだ。そう言われて逆に、 “それを見せてやる”という気持ちになったよ。僕らはもっとこれから変えていくことができる。音楽的なメルティング・ポットでいろんな要素が集まってくるLAだからこそできるんだ」

カルロス・ニーニョ&ミゲル・アトウッド・ファーガソンの2009年作『Suite For Ma Dukes』から、ブランドン・コールマンも参加した“Fall In Love”

 


 

★2月5日追記
4月にブランドン・コールマンの来日公演が決定! 詳細は下記の通り。

〈東京公演〉
日時/会場:4月9日(土)  Billboard Live TOKYO
・1stステージ 開場17:00/開演18:00
・2ndステージ 開場20:00/開演21:00
料金:サービスエリア:7,000円、カジュアルエリア:5,500円
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〈大阪公演〉
日時/会場:4月11日(月)  Billboard Live OSAKA
・1stステージ 開場17:30/開演18:30
・2ndステージ 開場20:30/開演21:30
料金:サービスエリア:6,900円、カジュアルエリア:5,900円
★公演詳細はこちら