2015年を無事駆け抜けることができたMikiki。ここでは今年1年で人気の高かったレヴュー記事をジャンルごとに紹介します。おそらく世のヒット・ チャートとは大きく異なるランキングになっていますが、Mikikiの読者の方々が注目した2015年の作品はコレ! ということで興味深い並びなのでは? 今回はWORLDのトップ10!

 

 

ワールド・ミュージックは日本語の情報が少ないジャンルだけに、手前味噌ながらMikikiに掲載するbounce/intoxicateのレヴューは貴重ではないかと!  1位のジョアン・サビアは、メロウで気持ち良い曲がひたすら並ぶMPB作品。スフィアン・スティーヴンス『Carrie & Lowell』が〈陰〉だとすれば、こちらは〈陽〉の傑作でしょう。信頼を裏切らないリイシュー・レーベル、ナウ・アゲインから新作としてリリースされた9位のファビアーノ・ド・ナシメントも極上のブラジリアン・ソウル作。〈ネクスト・フアナ・モリーナ〉との誉れ高い、8位のマリナ・ファヘスも新しいスター誕生を予感させました。

相変わらずユニークな活況を見せているのがアフリカ。デーモン・アルバーンも惚れ込んだケニア&UK混成のオウニー・シゴマ・バンド新作は、ニャティティの音色とエレクトリックなグルーヴが中毒性たっぷり! ハイライフの大家E・T・メンサーの決定版アンソロジーは、ヴァンパイア・ウィークエンドのファンにも発見があるはずです。選外ではマリのソンゴイ・ブルースシリアのオマール・スレイマンなど、〈ワールド〉の枠を超えて国際的にブレイクした面々の活躍が目立った印象。英米/日本の音楽シーンとワールド・ミュージックの交流は今後も注目したいところです。