ドイツの鬼才Kangding RayことDavid Letellier待望の最新作。建築家の肩書を併せ持つ彼の初期作品はまさに構造美を愛でるかのごとく洗練された造形物であったが、よりダンサブルに特化した重厚かつ強靭なマシーン・ビートにより現場/フロアでの機能性を追求した『OR』以後、いくつかの12"シングルでの挑戦的アプローチを経てネクストレベルへと至った本作の圧倒的な音像構築力たるや、これまで電子音楽界に衝撃と革新を齎し続け、いまや不動の地位を確立した名門レーベルraster-notonにおいてもトップクラスのハイクオリティなインダストリアルテクノを聴かせてくれている。