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個性豊かなポップ・アクトが集うエレキュートな近未来
かつて、現在のような図式のアイドル・シーンが確立されるより前、フューチャリスティックなエレポップやキュートなテクノ・ポップを標榜するアーティストたちのフィールドがあって、ものすご~く大まかに言ってしまえばNAOMiRUSTYも、そのカラフルな世界を演出しているDr.Usuiも、そこにコミットしてきた名前でありました。その両者がここで再会したということは、解釈自由なアイドル勢もKAWAII系も区別することなく、多様なフューチャー・ポッパーの相互乗り入れが改めて活発になっている現状の、ひとつの表れなのかもしれません。
Dr.Usuiが後見するシンセダンスポップユニット=Kit Catはもちろんその系譜で愛でることのできる存在ですし、佐々木喫茶(レコライド)曲で個性を発揮するKOTOやリナチックステイトもそうでしょう。また、その路線の先駆けでもあったSaoriiiii、先述のKOTOやTOKYO喫茶を手掛けるプロデューサーとしてもシーンを横断するSAWA、さらにSaoriiiiiやアイラミツキとの仕事もあるCANDLESやあんどりいらんど。といったユニットも、サウンド・クリエイターとして活躍するPastel Pantsこと里本あすかもこの界隈を支える顔ぶれと言えます。一方ではミライスカートやCupitronのようにサウンド・カラーとしてテクノ・ポップを掲げる人たちも忘れちゃいけません。もちろん個々の音はさまざまですが、とにかくこういうポップな未来を望む人にとっては好ましい状況になっているということですね! *轟ひろみ