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『軌跡』参加アーティストの作品を紹介
イントロに続く“ロムロムの滝”には、多方面で客演の多いOMSBが登場。KRUSHによるそこでのゴツゴツした手捌きはOMSB自身の作り出すビートとの共通点も感じられるもので、予想以上のハマリっぷりが楽しめる。
フリースタイラーとしての活躍は言うに及ばず、このユニットではメジャー・デビューも決定しているR-指定。KRUSHの“若輩”では自身を若輩と位置付けてストイックな語り口を聴かせ、音源ならではの味を見せる。
もともと〈外人21瞑想〉と名乗っていた彼が、KRUSHの『Meiso -迷走-』と同名になったのは偶然だとしても、今回の“裕福ナ國”から伝わるマッチングの良さは必然だろう。本人の作品にも通じるディープな出来映えが光る。
フリースタイルの実力でも知られる名古屋の鬼才。クールコアなマイク捌きが不穏なビートと絡んで不敵な存在感をぬらりと立ち上げる“MONOLITH”は、今回のコラボ群においてもハイライトのひとつだろう。
長らくソロ・アルバムから遠ざかっているものの、このクルーでの作品やコンスタントな客演で威信を放ち続けているRINO LATINA II。かつての“岐路”や“新世界”から実に20年以上ぶりのコラボにはそれだけの重みが。
“誰も知らない”に客演した5lackには多様なアプローチの作品があるが、このトリオでのマナーはKRUSHにもっとも通じるところか。アブストラクトの始祖は当然BudaMunkのような才能の源流でもあるはず。
結びの“結 -YUI-”に登場している志人のスポークン・ワーズ的な語り口は、KRUSHの創造する音像と言うまでもない好相性。なお、DJ DOLBEEはADDにおいてもKRUSHとは縁のあった人だ。