Michael Kanekoワークスの一部と、浸透したorigamiの現在!
『Westbound EP』では2曲でキーボードを弾いているKan Sanoだが、それに先駆けてこちらの最新アルバムにMichael Kanekoをフィーチャーし、それが彼のorigami音源デビューにもなった。その“Reasons”はビート・ミュージック的なトラックの主張もあって彼の歌をインディーR&B風に響かせてもいる。
origamiチームが丸ごと劇伴を担当したTVドラマのサントラ。スピード感のある本編に合わせて多種多様なスタイルのトラックが並ぶなか、Shingo Suzuki、mabanua、関口シンゴ、Kan Sano、Hiro-a-keyといった顔ぶれと肩を並べてMichaelも参加。持ち前の声の威力も含めて存在感を発揮している。
激情を叩き付けるような歌唱や言葉の強さで支持されたシンガー・ソングライターのメジャー・ファースト・アルバム。インディー時代から関わる関口シンゴがここでも2曲を手掛けているが、そのなかでMichael Kanekoは“RING DING”をプロデュースし、ブルーグラス調のアレンジで軽快な彩りを加えている。
30周年を控えるヴェテラン・バンドがサラ・オレインを迎えたニュー・シングルでは、1つ前のシングル“6月の青い空”でアーバンなリミックス手腕を見せていたKan Sanoが引き続きリミキサーに起用! 今回はそれに加えてMichael Kanekoも〈Latin Remix〉を提供しているので聴き比べも楽しい。
メジャー・デビューする前からorigami周辺とは縁深いシンガー・ソングライターの、現時点での最新シングル。ウィークエンドあたりを思わせるカップリング“Drowning”はShingo Suzukiが共同プロデュースしたグルーヴィー・ロック。origami最年少のMichael Kanekoは作詞を手掛け、コーラスにも名を連ねた。
ピアノを軸にしたジャジー&メロウで美麗なビートセンスを見せるトラックメイカーの最新作。前作に続いてmabanuaがヴォーカリストとして迎えられているが、その“our love”の作詞はMichael Kanekoが担当している。こうしたヒップホップ・ビートで歌うMichaelも聴いてみたいものだ。
そんなわけで、今回の機会を通じてorigami軍団の今年のワークスもまとめて紹介しようとしたら個別の掲載は難しいほど膨大だったので以下にジャケだけをズラリと載せておくことにしよう。いずれも2017年にリリースされた作品のうち、Shingo Suzuki(Uru、藤原さくら、環ROY、ビッケブランカ他)とmabanua(SKY-HI、ゆず、CHARA、Negicco、RHYMESTER、DJみそしるとMCごはん他)、関口シンゴ(上白石萌音、SALU、sugar me、Softly、あいみょん他)、Kan Sano(UA、SING LIKE TALKING、片平里奈、TOSHIKI HAYASHI他)がプロデュース/アレンジ/ソングライト/演奏/歌唱などで関わった作品のほんの一部である。どうですか。
bounceで以前origamiをまとめて紹介したのは、Ovallが初作を送り出したタイミングの319号(2010年3月発行)でのこと。当時はヒップホップ・コンシャスでミュージシャンシップの高いクロスオーヴァー集団という印象を纏っていたものだが、いま改めて下に並ぶ作品を見るとその幅広さに驚かされる。それはつまり、彼らの生み出してきたサウンドの作法や水準が、広い意味で邦楽界全体のスタンダードとして浸透してきていることの証明なのかもしれない。12月にはOvallが4年ぶりに復活ライヴを行うという話題もあり、この先の動きにも要注目だ。一方、この輪に加わったMichael Kanekoがプロデューサーとしてどう才能を発揮していくのかにも、シンガー・ソングライターとしての飛躍と併せて期待していきたい。