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部室に置かれたキャンパス・ノートを覗き見しちゃいましょう!

WILCO Being There: Deluxe Edition Reprise(2017)

 何となく所在がないので、連絡ノートに最近のオススメCDでも書いちゃおうかな! まずはウィルコが96年にリリースした2作目の拡張版『Being There: Deluxe Edition』(Reprise)。もともと2枚組の大作なのに、さらに未発表のライヴ音源やデモ・トラックを追加し、5枚組仕様という超特盛りの内容です。ワイルドさと繊細さを備えた初期ウィルコの魅力がパンパンに詰まっていて、昨今のインディー・アメリカーナ勢に与えたバンドの影響力の大きさがクリアに見えてくるよ!

 

THE GIST Holding Pattern Tiny Global(2017)

 続いては元ヤング・マーブル・ジャイアンツのスチュワート&フィル・モクスハム兄弟が結成したジストの『Holding Pattern』(Tiny Global)だよ。80~83年にかけての未発表音源集で、基本的にはスカスカでクールなポスト・パンクなんだけど、それでもモノトーンな色合いのヤング・マーブルよりは少しカラフル。ある意味、ネオアコっぽいポップさもあるから聴きやすいよね。アルバム1枚とシングル3枚しか世に出ていないし、これは貴重で嬉しいコンピです!

 

AMERICA Heritage: Home Recordings/Demo 1970-1973 Omnivore(2017)

 次はアメリカの初期レア音源集『Heritage: Home Recordings/Demo 1970-1973』(Omnivore)。アコースティック・グルーヴ名曲“Ventura Highway”のアーリー・テイクなど、素朴で瑞々しい演奏と爽やかなコーラスに彩られた彼らの源泉とも言えるサウンドが堪能できます。いまの耳だとこれもちょっとネオアコ風に聴こえる気がしない?

JOHNNY THUNDERS Live In Japan 1991 Secret(2017)

 最後はジョニー・サンダースが亡くなる20日前に日本で披露したライヴの2CD+DVD『Live In Japan 1991』(Secret)。自身のツアー・バンド=オッド・ボールズを従えての22曲はどれも感慨深いけど、なかでも目玉はアンコールで忌野清志郎が飛び入り参加した“Gloria”をはじめとする3曲かな。いまでは故人となった2人の共演が、音源と映像で追体験できるなんて胸が熱くなります。 *逸見朝彦