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〈キリンジ〉のメジャー・デビューから20周年、早くもその1/4を数える〈KIRINJI〉の足跡をおさらい!

KIRINJI 11 Verve/ユニバーサル(2014)

いわゆる〈声の主役〉だった堀込泰行が脱退したことから、違和感がまったくないわけではないが、ベースの千ヶ崎学、ドラムスの楠均、スティールパンの田村玄一は以前からサポートしていたメンバーということもあり、出来上がった音はまぎれもなくKIRINJI。新たな船出、その決意とも取れる一曲“進水式”に思わずウルッとくるが、女性2人も華を添え、晴れ晴れしい航海に。

 

KIRINJI EXTRA 11 Verve/ユニバーサル(2015)

『11』の楽曲を中心にパフォーマンスしたライヴ音源をポスト・プロダクションしたスペシャル・アルバム。バンド・サウンドの生々しさは残しつつ、アコースティック楽器を主体にオーヴァーダビング~トリートメントを施し、元とはかなりニュアンスの異なる仕立て。言わばデスクトップで作り込んだ度合いの高い作法は、その後の作品にも影を落とすことになる。

 

KIRINJI ネオ ユニバーサル(2016)

なんといってもRHYMESTERをフィーチャーした冒頭の“The Great Journey”からタダゴトではない感覚。さらに、弓木英梨乃がメインで歌うダンサブルな“Mr.BOOGIEMAN”が続き、序盤からいつにも増してカラフルさを感じさせたアルバム。全体に広がるエレクトロな風合いもさることながら、高樹以外のメンバーによる楽曲もあったりと、バンドの可能性を果敢に広げてみせた。