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本隊以外にもさまざまな動きが! メンバーそれぞれの課外活動を追跡!!

 本文でも触れている通り、〈音楽〉のフィールドに絞っても、別プロジェクトへの参加や楽曲提供、客演仕事とメンバーそれぞれが多岐に渡って活躍している在日ファンク。ここではその一部を紹介しよう。

 まずは、浜野謙太の名を最初に世に広めたバンドであるSAKEROCK。星野源、伊藤大地と現在も個々が第一線で活躍している面々とのトリオにおいて、浜野はトロンボーンを担当。エキゾな作風をスタートに、次第にボーダレスなインストへと発展していった同バンドのなかで、〈楽器による歌心〉の一端を担っていた。

 そして、浜野と橋本剛秀が所属するNewdayは、SAKEROCKにも通じるユーモアとストレンジな空気を持つジャズ・トリオ。唯一の作品『It's a Newday』では人懐っこいミュージシャンシップを確認することができる。浜野はそのほかにもサックス奏者の福島幹夫を中心とするブラス・ロック・バンドのKILLING FLOORや、シンガー・ソングライターのハシケンとのデュオ、ハシケンハマケンでの作品も。一方の橋本は、ワールドワイド&エネルギッシュなアフロビート・バンド、KINGDOM☆AFROCKSの一員として2014年の解散時まで活動。そのフロントマンだったNAOITOが今夏に送り出したソロ作『☆.A』にもサックスで参加している。

 また、ジェントル久保田が率いているのは総勢22名から成るビッグバンド、GENTLE FOREST JAZZ BAND。今様へアップデートしたスウィング・ジャズでフロアを沸かす彼らは、今年の初めにファースト・アルバム『GFJB』を発表。“いつも心にシャボン玉”に参加した二階堂和美とは前年に共同名義作『GOTTA-NI』もリリースしている。

 さらに外部参加作に目を向けると、今年ももいろクローバーZを卒業した有安杏果 with 在日ファンクとして発表された粘っこいファンク・チューン“教育”が。浜野が書き下ろした同曲は、有安のソロ・アルバム『ココロノオト』の初回盤Bに同梱されているライヴ盤で聴くことができる。また、アイドル・ポップ関連ではバンドじゃないもん!に贈った“YAKIMOCHI”も。〈ゲロッパ〉入りの有安曲に対し(?)、こちらには〈ゲロウラ〉を注入することでJBフィーリングを散りばめている。

 加えて、浜野はV6へ“SOUZO”の歌詞を提供。ブラスが躍るディスコ・チューンに乗せて歌われるのは、女性に翻弄される男の脳内で繰り広げられる妄想(&独り言)の数々。相手が誰であろうと自流を薄めることなく貫いているのが凄い。

 最後にプレイヤーとしての参加作だが、アフロ・ファンクな演奏に浜野がヴォーカリストとして暑苦しい熱量を添えたSPECIAL OTHERSとのコラボ曲“かませ犬”のほか、楽器陣が招かれている作品は数えきれないほど多数。Yasei CollectiveやTOWA TEI、sumika……最近だけに絞ってもビッケブランカ、ハシケントリオ、Rei、STUTSの楽曲などフィールドを選ばずクレジットされているので、ぜひ各自でチェックを! *bounce編集部