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ディスコグラフィーを通じて振り返るShiggy Jr.の歩み

 “Saturday night to Sunday morning”がtofubeatsに賞されたりと、結成から1年を待たずに全国デビュー盤『Shiggy Jr. is not a child.』をリリースした時点ですでに話題を呼んでいたShiggy Jr.。ギター・ポップな渋谷系のあれこれを想起させた同作の翌2014年には池田がtofubeats“ディスコの神様”にコーラスで参加したりと、さらに知名度を高めます。

 その勢いのままに発表された2枚目のミニ・アルバム『LISTEN TO THE MUSIC』ではエレポップやディスコの要素が強まり、現在の彼ららしさにより直結する作風に。

 その記名性の高さはバンド外の楽曲にも及び、Negiccoのシングル“光のシュプール”のカップリング曲“1000%の片想い”ではアレンジと演奏を担当。モータウン・ビートも取り込んだポップなバンド・サウンドで、Negiccoのサニーな魅力を際立たせました。また、同曲がアルバム『Rice & Snow』に収められた際のヴァージョンへコーラスとして加わった池田は、続いてTeddyLoidのコンセプト作『SILENT PLANET』にもフィーチャリング。未来的なフィルター・ハウス上で、本隊よりも少々大人っぽい歌唱を披露しています。

 そうした外部仕事と前後して、Shiggy Jr.は2015年にメジャー・デビュー。2枚のシングルやビートルズのトリビュート盤『Hello Goodbye』に表題曲のカヴァーを提供したりといった動きを挿みつつ、2016年にはフル・アルバム『ALL ABOUT POP』を発表。持ち味であるギター/シンセ・ポップ路線にハードなギター・ロックやR&Bテイストも盛り込んで、これまで以上に幅広い曲調を楽しめる一枚を提示しました。そして、2017年には現レーベルへ移籍して『SHUFFLE!! E.P.』をリリース。池田との掛け合いで初作ぶりに原田茂幸がヴォーカルを担うなど、5曲それぞれが異なる色合いを放つ構成は、今年の『KICK UP!! E.P.』にも継承されています。 *bounce編集部

文中に登場した作品。