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ヨルシカの音世界を紡ぐコンポーザー、n-bunaの足取り

 もともとギターを入口に音楽活動を始めたn-bunaは、2012年よりボカロPとして楽曲を初投稿。2014年の同人作品『カーテンコールが止む前に』を皮切りにアルバムもコンスタントにリリースしていく。なお、その2016年作『月を歩いている』発表後に行った初のワンマンでステージを共にしたのが、その後ヨルシカを結成することになるsuisであった。また、コンポーザーとしてプロジェクトに関わる三月のパンタシアではメジャー・デビュー時から“花に夕景”(2016年)、“青春なんていらないわ”(2019年)などを提供している。

 それらの飛躍に伴って、近年はつばきファクトリー“可能性のコンチェルト”(2018年)の作曲や、井上苑子“ファンタジック”(2018年)の作詞/作曲を担当。今年に入ってからは上白石萌音の“永遠はきらい”も手掛けるなど、活躍のフィールドはさらに広がっている。それに加え、Sarah Furukawaをフィーチャーした今年5月配信の“Silence”に至るまでソロでの楽曲もマイペースに発表しているわけで、今後もn-bunaの音を耳にする機会は増えていくことだろう。 *香椎 恵