どんな歌も、DedachiKentaの歌になる
――本作『Rocket Science』にはジャズ風からトラップ・ビートのものまで、幅広い音楽性の曲が収められています。いろいろなサウンドに挑戦したくなる理由は?
「KOSENさんと出会う前は超アコースティックだったんですけど、彼と出会ってからたくさん曲を書くようになったし、様々なジャンルの音楽と出会うとすごく成長することができるんだっていうことを知ることができました。もっともっと成長しつづけていきたいなって思って、いろいろな音楽にトライしてみましたね。
YouTubeをやっているときに感じたのは、どんなことをやっても自分が歌ったら自分のオリジナルにできるんだっていうこと。だから、恐れずにチャレンジできました。ジャズを歌っても〈DedachiKentaのジャズ〉になるんだって」
――やっぱり歌声が力強いからなんでしょうね。DedachiKentaさんはいま音楽を勉強されているということですが、高度で難しい音楽に気持ちが向くことはないんですか?
「勉強をし始めてから、シンプルな音楽ってつまらないなって思うこともあったんです。でも、讃美歌はシンプルだからこそ、みんなが歌えるんだなとも思って。SSWとしての自分がすごく難しいものを追求したら、みんなで一緒に歌うっていうのは難しいと思うんです。僕が一番のゴールだと思っているのは、コンサートでみんながひとつになること。音楽的にレベルが高いことも目指してみたいけど、できるだけシンプルにいいものをつくりたいなって心掛けています」
――では、音楽をシェアしたい気持ちがある? YouTubeで音楽を発信しはじめたこととも関係していそうですが。
「ありますね。音楽って自分にとってすごく大切なもので、音楽にはたくさん救われた経験があるので。それはたぶん、他の人とも分かち合って共有できると思うんです」
――逆に、世に出すのが恥ずかしかったり、〈しまっておこう〉って思ったりはしないんですか?
「ときどき思います。パーソナルな歌が多いので、世界に出すことが怖くなることもあるんです。だけど、パーソナルな歌に自分も励まされるんです。だから、他の人を励ますこともできるんじゃないかって思って。それだったら自分の中にだけ入れておくのではなく、シェアしたいといつも思っていますね」
――やはりご自分の音楽をパーソナルなものだと思いますか?
「このアルバムに入っている曲は全部パーソナルだと思いますね。最初のアルバムだし、自分のベースになるアルバムをつくりたいなと思ったんです。これからいろいろなところに行きたいと思っているんですけど、やっぱり最初はスタート地点、ファウンデーションをちゃんとつくりたいなと思ったので」
ルーツと〈今のDedachiKenta〉が詰まった『Rocket Science』
――アルバムには日本語と英語がナチュラルに混ざった曲も多いですよね。いまお話を聞きながら、それもDedachiKentaさんの普段の感じなのかなと思いました。
「日本語と英語、どちらもナチュラルすぎて、自分が普段どっちで考えているのかわからないんですよね。“Life Line”や“Fly Away (feat.Kan Sano)”“Ambiguous”には日本語も入れてみたんですけど、実際やってみるとメロディーやリズムに乗るように日本語を乗せるのは難しかったんです。でも、最終的にはすごくナチュラルなものになったって感じています。
自分のなかから出てくるメロディ一やグルーヴは、やっぱり英語が乗りやすいんです。でも、全部英語で歌うよりも日本語を入れたほうが自分らしい。だから、それにトライしてみたという感じです」
――英語と韓国語を混ぜて歌うK-Popなど、ローカルな感覚を出しているほうが世界で受け入れられる現象が起きていますよね。
「そのほうが新しくてユニークなんでしょうね。僕の先生や友だちも日本語が入っている曲を聴くと〈これ日本語? どういう意味なの?〉って訊いてくるんです。日本を好きな人も多くて、〈いいね〉って言ってもらえたりして」
――節目を感じさせるファースト・アルバムの制作にあたって、ご自身の過去やルーツに立ち返る作業もしましたか?
「“I'll be fine”はアルバムをイメージしてから書いた曲で、教会で弾いていた讃美歌のシンプルなコードやYouTubeでカヴァーをやっていた頃のスタイルを思い出しながら書いたんです。なので、そのときに戻った感じがしましたね。自分のルーツはここなんだって」
――逆に、〈最新のDedachiKenta〉が聴ける曲は?
「今の自分を表しているのは“20”だと思います」
――“20”は本作のコアのような曲ですよね。そこで歌われているように、〈20歳〉は区切りだと感じていますか?
「〈I’m jumping straight into twenty〉って歌っているように、これから旅立って行くよっていう感じなんです。そういうふうに自分自身をセットしてプッシュしてくれる歌かなって。アメリカだと成人が18歳のところも多いですし、お酒を飲めるようになるのも21歳。なので、〈20〉ってどうでもいい数字なんです。でも“20”っていう曲を入れることで、日本人としてのアイデンティティーが出せるかなって」
LIVE INFORMATION
DedachiKenta presents “Rocket Science” Launch Party
東京公演
2020年1月7日(火)東京・渋谷 Veats Shibuya
開場/開演:17:30/18:30
出演:DedachiKenta
ゲスト・アクト:さかいゆう/FAITH
ゲスト・ミュージシャン:Kan Sano
前売り:4,000円(ドリンク代別)
一般発売:2019年11月30日(土)10:00
チケットぴあ(0570-02-9999 https://pia.jp/t)/ローソンチケット(0570-084-003 https://l-tike.com/)/イープラス(https://eplus.jp/)/SOGO TOKYO オンラインチケット(http://sogo.pia.jp/)
お問い合わせ8SOGO TOKYO):03-3405-9999 http://sogotokyo.com/
大阪公演
2020年1月8日(水)大阪・梅田 Shangri-La
開場/開演:18:30/19:00
出演:DedachiKenta
ゲスト・ミュージシャン:Kan Sano
前売り料金:3,500円(ドリンク代別)
一般発売:2019年11月30日(土)10:00
チケットぴあ(0570-02-9999 https://pia.jp/t)/ローソンチケット(0570-084-003 https://l-tike.com/)/イープラス(https://eplus.jp/)/モバイルサイト GREENS! チケット(https://www.greens-corp.co.jp/)/LINE TICKET(https://ticket.line.me/)
会場販売(Shangri-La):06-6343-8601
お問い合わせ(GREENS):06-6882-1224(平日11:00~19:00)https://www.greens-corp.co.jp/
timeloop
2019年12月23日(月)大阪 Zepp なんば大阪
出演:BASI/tofubeats/向井太一/YOSA&TAAR/AAAMYYY/大石晴子/DedachiKenta
https://kyodo-osaka.co.jp/search/detail/572