しかし、なんといってもビートたけしによる“浅草キッド”は外せない。おそらく全出演者中もっとも地味な服装とシンプルなステージでの歌唱でしたが、たけちゃんの生き様が反映した歌声に多くの人がノックアウトされたのではないかと思います。

また、歌の前に総合司会の内村光良が“浅草キッド”への想いを、声を震わせながら語るシーンもよかったし、事前に収録されたインタビュー映像で、同時期に切磋琢磨したほかの芸人仲間を差し置いて自分だけ売れてしまったことに対する罪悪感を、たけちゃん自身が口にしていたこともグッときた。残念だったのは、フル・ヴァージョンでの歌唱ではなかったことくらいでしょうか。