4人が絡み合っていく……エロい意味じゃなく(笑)

――演奏担当の皆さんに聞きたいのですが、今回のアルバムで自分自身の音や自分らしさをさらけ出せた部分を挙げてもらえますか?

Toshiki「僕はアンプとかスピーカーとかのギターの機材が好きで、音作りにはこだわってしまうんですけど、今回は結構攻めた音作りができました。僕は元々ラウド・ミュージックが好きで、日本のバンドだとSiMとかcoldrainとかをめっちゃ聴いてるので、スペサンなのにかなりワルい音になったかなと(笑)。でも、それが音源としての力強さになったと思うんですよね。あと、オアシスも好きなんですけど……」

――そういえば“明日も明後日も”に、ノエル・ギャラガー風のギター・ソロが入っていましたね。

『SUNCTUARY』収録曲“明日も明後日も”
 

Toshiki「やっぱりバレました?(笑)。Misakiちゃんがギター・ソロ好きなので、スペサンの曲にはギター・ソロが多いんですけど、そこに関しては僕が自由にやらせてもらっていて。で、社長(KOGA RECORDSの古閑裕)に〈ギター・キッズが弾きたくなるようなフレーズを頼むわ〉って言われた結果、入れてみるとおもしろいかなと思って出てきたのがオアシスで」

YOSHIDA「“明日も明後日も”は『捨ててよ、安達さん。』っていうTVドラマのエンディング・テーマに決まったんですけど、ギター・ソロの部分は見事にカットされてて(笑)」

Toshiki「まあそうなるやろうなあと思ってたので、逆に〈切ってくれてありがとう!〉みたいな感じでしたけど(笑)」

――その部分を聴きたければアルバムを聴くしかないと(笑)。他のお2人はいかがですか?

YOSHIDA「俺は中学生の頃にHi-STANDARDを聴いてからずっとメロディック・パンクというものに惚れ込んでしまって、locofrankとかdustboxとかのメロディックなバンドを聴きまくっていたので、2ビートがこの世でいちばんかっこいいと思っていて。なので、それこそ“ムーブメント”はまさにそういう感じにしたくて作りましたね。あと、自分が学生の頃にそういう曲をコピーしていたので、このアルバムの曲を誰かにコピーしてもらえたらうれしいなというのがあって。だから“Spring Has Come”は、簡単なタム回しとかマネしやすいフレーズだけをあえて入れるようにしました」

KOUSUKE「俺的にすごく気持ちいいフレーズを弾けたなっていうのは“ミラコーナイト”ですね。変わった曲構成なんですけど、結構動くベースラインを弾くことができたので」

『SUNCTUARY』収録曲“ミラコーナイト”
 

Toshiki「“day&night”もめっちゃ良くない?」

KOUSUKE「あれもいいっすよね!」

Misaki「“day&night”のCメロの後半ぐらいが、もう4人で絡み合って……エロい意味じゃないですよ(笑)」

Toshiki「音で4Pだからね(笑)」

YOSHIDA「前戯からしっかりしてるもんね」

――これ、文章に起こして大丈夫なんですか(笑)。あと、個人的に気になったのが、男性とのデュエット形式になっている“Nonobaby”です。これはどなたが歌っているんですか?

『SUNCTUARY』収録曲“Nonobaby”
 

Misaki「あれはゲスト・ヴォーカルの……」

YOSHIDA「たしかSpecialThanksというバンドのベースのKOUSUKEさんかな?」

KOUSUKE「らしいです(笑)」

――なるほど(笑)。男女デュオはバンドにとって新たな試みになりますよね。

Misaki「私が、昔にPIZZA OF DEATHからリリースしていたWATER CLOSETが好きで、昔から(WATER CLOSET の)Asukaさんみたいにツイン・ヴォーカルで歌いたいという願望があったんですよ。そしたら、このタイミングで歌の上手なKOUSUKEがバンドに入ってくれて、Toshikiも〈KOUSUKEに歌わせたい〉って言っていたので、〈これは私の願望が叶えられる!〉と思って、ここぞとばかりにAsukaさんっぽい感じで歌って。なので、これは私が完全に楽しんでいる曲です(笑)」

――歌詞の〈You can go back to 1995〉というフレーズも気になりましたが。

Toshiki「これはたしかゲスト・ヴォーカルの……」

Misaki「KOUSUKEさんが生まれた年です!(笑)」