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何のことかわからないけど

――そんななかで初のアルバム『スタート』が出来上がりまして。新曲がいきなり10曲も入るというヴォリュームで。

ナオ「3曲から急に増えました(笑)」

――前のシングル2枚を1月に録って、それと同時に作りはじめていた感じですか。

ナオ「それよりは後ですね。2月からレコーディングしてました」

ハナエ「その前に作詞もしてたし」

ナオ「そう、今回ハナエが2曲作詞してるんですけど、全員が10曲とも作詞に挑戦したんですよ」

――ってことは、わりと採用率が低めで。

ミユキ「ホントに、それは」

ハナエ「けっこう言われたよね、〈全然音に合ってねえ〉って(笑)」

ナオ「〈譜割りがバラバラです〉って。そのたびに修正して送ったけど、結果は選ばれず……みたいな」

ハナエ「だから、クロちゃんのセンスって凄いんだな~と思って。実際に作詞してみると無難なことしか書けなくて。あんな言葉思いつかないなって」

ナオ「そうだね。その時に実感したかも。それがちゃんとメロディーにハマるっていうのも凄いと思った」

ハナエ「ちょっと尊敬の気持ちが……作詞の面だけでの話ですよ」

――(笑)。では、その10曲それぞれについて順番に伺います。まずは“豆柴の大群 -お送りするのは人生劇場-”から。インパクトのあるオープニング曲ですね。

ナオ「はい。これはアルバムのリード曲になってて、BiSHさんの“BiSH~星が瞬く夜に~”みたいに、自分たちのグループ名の入った曲だというのにまずワクワクしたのと、渡辺さんに作詞していただいた〈まめまめまめ〉のフレーズが凄い印象的で、一回聴いたら耳を離れないと思います」

――これがリード曲になるんですね。

ナオ「はい。今回は振付けも10曲全部を私たちが作ってて、これもまだ作ってる段階なんですけど、お客さんも真似したくなるおもしろい振りになると思うので、ライヴで一緒に盛り上がりたいです」

――楽しみです。では2曲目の“FLASH”ですが、これは自分から言ってください。

ナオ「自分から……私ですか?」

ミユキ「どう考えてもそうだろ(笑)!」

ナオ「いや、それはそう(笑)。いちばん最初に歌詞が届いた曲なんですけど、もう曲名を見た瞬間から〈わ~〉と思って。で、歌詞を見て〈ホントに渡辺さん凄いな〉と思いました(笑)」

――何のことかわからないですけど、まあ、FLASHが眩しかったという曲ですね。

ナオ「もう、夢を真っ青にした閃光でしたよ。心の中の葛藤というか、思ってることを代弁してくれてる曲かなと思います。……何のことかわからないですけど(笑)」

ミユキ「これ、あの記事が出てすぐに書いたんだって。渡辺さんが」

ハナエ「そうなんだ? もうずっとイジられてるもんね。合宿中もずっと言われてたし」

ナオ「会うたびに。でも凄いありがたいことだなと思って。そっとされてるより」

ハナエ「笑ってもらえるのがいちばん」

――周りに気を遣わせるのも気持ち良くないですからね。

ナオ「うんうんうん。本当に感謝です」

ハナエ「曲にまでしていただいて(笑)」

ナオ「曲調も凄いカッコいいし、振付けも私が担当するので、楽しみにしていてほしいです」

――はい。その後はクロちゃんパートというか、“りスタート(2020ver.)”と“ろけっとすたーと”が並ぶなかにクロちゃん作詞の新曲“ドンクサハッピー”がありますね。

カエデ「はい。“ドンクサハッピー”はいままでの豆柴のイメージとはかけ離れた大人っぽい曲になってるんですけど、それとクロちゃんワールド全開の不思議な歌詞が意外とハマってます。〈鼻水ちょちょぎれ〉とか、ちょっと普通は思い浮かばないような言葉が、こういうオシャレな曲調と意外にマッチしちゃうっていう」

――アーバンな雰囲気で。

ナオ「松隈さんいわくシティー・ポップのイメージだって」

ハナエ「夜って感じ。初めてだよね」

――あと、クロちゃんは姫がお好きなんですね。

ナオ「確かに。織姫と白雪姫とシンデレラに続いて今回はかぐや姫が登場します」

――まあ、クロちゃんの新曲もあって良かったです。次はちょっとT・レックス風なロックの“CHANGES”です。

アイカ「アルバムの他の曲もそうなんですけど、これも豆柴にはなかったような曲です。ちょっと他にはないようなリズムの感じで……今回はけっこう明るめなサビの曲が多いんですけど、これは明るいってわけでもなくてアルバムの中でも違う雰囲気なので、いっぱい聴いてもらいたいです」